<前略>
「余りにも若手設計者の成長が遅すぎる、設計思考展開は使えるか?」などの貴ホームページを拝読させて戴きお問い合わせをさせて頂きます。
まさに弊社も、上記ページで紹介されている製造業様と同じような状況にあります。先生がご指摘されているように、採用担当者達のポリシーの無さと目が節穴だったため生じた問題だと思いますが、いまさら採用してしまった者達を要らないというわけにも行かず、じょうずに活用してゆかざるを得ないと考えております。
「新入社員及び若手設計者の能力を的確に把握して適材適所配置と的確な育成を行いたい」「人材ポテンシャルの把握方法、個人別育成カルテの策定方法は?」で紹介されているような仕組みを作り、それぞれの能力や強みや弱点にあわせて個別育成をしてゆく考え方はわかりますが、肝心な図表が会員限定にされており、具体的なところがよく理解できません。
また「中途採用者などの即戦力化のため、設計ノウハウも織り込んだマニュアルを作りたいが、巧く行かない」などで示されているアプローチも、弊社が目指すこれからの取組みには有効だと思いますが、これも肝心な所は会員限定でやはり拝読できません。
そこでお願いですが、今後先生へのご支援をお願いすることを前提に、会員用ページを拝見できませんでしょうか。
また弊社の現状打破に先生ならどのようなアプローチをなされるかその概要をご教示頂けますと幸いです。
<後略>
まず、会員用ページの閲覧ですが、会費をお支払い頂いている皆様に対する背信行為になりますので、これについてはお断り申し上げます。年間1万2千円の閲覧限定会員料金です。決して高くはないと思いますので、是非この際、会員登録を頂けませんでしょうか。
次に私がどのようなアプローチをするかですが、「新入社員及び若手設計者の能力を的確に把握して適材適所配置と的確な育成を行いたい」「人材ポテンシャルの把握方法、個人別育成カルテの策定方法は?」「中途採用者などの即戦力化のため、設計ノウハウも織り込んだマニュアルを作りたいが、巧く行かない」などで示しているアプローチが、私どもの平均的なアプローチになります。
当然実際にお手伝い申し上げる際には、まずは私ども独自の手法で行う“現状診断”を受診頂き、貴社に最も適したアプローチ方法を策定・ご報告申し上げ、貴社関係者との綿密な打合せの上、実際の取組みに入る事になります。この内容が必ずしも上記した標準的アプローチになるか否かは、現時点では不明です。
一方私の経験から、貴社のようなケースでは、極めて難しい問題が露見する危険性を感じます。貴設計部署の若手設計者全員のポテンシャルを的確に把握して、それぞれに適した育成カリキュラムを作成できたとしても、その中に、将来貴社の設計部署を託せる人材が居らない事が判明するケースです。設計センスの無い人間を、幾ら手間を掛けて育成しても限界がありますので、このような場合、手の打ちようがないと言う結論に陥ってしまいます。
そしてこれを解消するには、対象年代の全技術系社員のポテンシャル診断を行い、将来を託す設計者候補生を発掘する取組みを行う必要性が生じて参ります。幸いにもこのような取組みで候補者が発掘できればよいのですが、それでもいない場合には、中途採用などを通じて、外部に人材を求める取組みを行わざるを得なくなります。
このような事態に陥ることを承知して頂いた上で、現在目論んで居られます取組みにチャレンジなされると良いと考えます。