<前略>
早速のご回答ありがとうございました
<中略>
つきましては、もしよろしければ、保有技術を仕分した後、論理的に未確定な技術の解明、さらには、研究開発を行うべきと、リストアップした技術の優先順位付けや、それらを具体的な計画へ落とし込む方法について、もう少し詳しくご教授頂けますと幸いです。
<後略>
先日の回答でも示したように、これらの取組みでは、私が提唱している“設計思考展開手法”をそのコアーツールとして用いております。この“設計思考展開手法”の具体的な用い方は、私の著書「設計思考展開入門」をお読み頂くといたしました、ここでは技術の棚卸しから、研究開発案件の優先順位付け、具体計画の立案までの大まかな流れを、添付図に示します。
なお将来に向けた、研究開発案件の洗い出しを目的とした技術の棚卸しでは、自分たちの既存の商品は基より、商品群として将来開発する可能性がある派生商品までをも踏まえた、商品としてのあるべき姿を、汎用性を持たせ追い込んで行く必要があります。
5年後10年後の自分たちのビジネスに幅を持たせ、そのための技術の仕込みを行う目的ですから。このためには、展開に参加するメンバー達の、発想の柔軟性や幅広さが、より要求されることになります。
そして展開に参加したメンバーは、発想の柔軟性や幅広さを持って、マーケットシーンを仮定して、そのシーン上で展開すべき商品のあるべき姿を、自由闊達に追い込んで行けばよいのです。
しかしこの自由闊達が、全く根拠に乏しい夢想の世界では、当然得られる成果の精度は、極めて低い物になり、無駄な時間の浪費でしか無くなってしまいます。
このためそれを防ぐには、展開に先立ち、世の中に出されている、可能な限り広い範囲の情報を収集したうえで、対象マーケットを予測するに値する情報を、参加者達の洞察力を駆使して抽出し、その洞察力で的確な予測を行うことが必須となります。