CAE/CAD/CAM CONSULTANT 有泉技術士事務所

中途採用をした開発要員候補生を短期間で育成したい




■質問■

長かった不況もそろそろ先が見えたと言うことで、弊社では3〜5年後を目指した、積極展開を考えております。

そこで、ワールドワイド展開のために、すっかり手不足となった製品開発部署の、強力な梃子入れを狙い、中途採用を数ヶ月前より鋭意進めております。

特に就職氷河期に、正社員にたどり着けず、派遣などの不安定な立場で過ごしてきた方々の中にも、優秀な人材が埋もれているのではないかと、応募要領には“弊社にとって優秀な人材なら経験を問わず”と、明記した上、採用希望年齢も“35歳未満の理工系大学以上の出身者”と、その年齢範囲を大幅に広げております。

これは、中途採用を再開するにあたり、最初に応募があった中に、派遣などの仕事しか経験してこなかったのにも拘わらず、極めて有望な者が2名ほどおったために、急遽年齢制限などを広げた次第です。

このようにして、30名程の開発要員候補生を採用したのですが、いざ彼らを教育するにあたり、これまで新入社員に行っていた教育カリキュラムは、経験や経歴の違う彼らに対しては不適で、思案に暮れております。

当初、これまでの中途採用者と同じように、直接設計担当者に付けて、OJTで教育をしようとしたのですが、本来なら十分に師匠役を務めることが出来る中堅メンバーが、各所の現地開発拠点に出向いてしまっているために、30余名もの師匠役はおらず、あきらめざるをえないことから、新入社員に対すると同様な教育でお茶を濁そうとしたのですが、案の定、うまく行きませんでした。

そんな状況下で、藁をも縋る思いで、インターネットで検索を続け、先生の「若手設計者を短期育成できる最適アプローチ」他のコラムにたどり着いた次第です。

ビジターには、見ることの出来ない図表などが多くて、必ずしも理解できたとは言えないのですが、先生が各所で行われている人材育成手法は、弊社のようなケースにも適用出来るものでしょうか。

また適用できる場合、先生に彼らの教育も含めご指導をお願い出来ますでしょうか。

■回答■

私どもは10年以上前から、物づくりを担う人材育成を各所で展開しております。私ども独自の手法による“人材ポテンシャル評価手法”“人材ポテンシャルに従った適材適所配置手法”“人材ポテンシャルに従った個別育成カルテ”などを駆使して、対象者それぞれの個性と能力に合わせた、短期間且つ的確な対象人材育成を成し遂げております。

しかし、今貴社が求めておられます中途採用の開発要員教育は、エンジニアとしても経験や知識を既にあるレベルで保有しており、企業人としてのイロハも既に身につけておられる方々を、貴社文化(仕事の進め方や暗黙の掟など)になじませたり、貴社の継承技術を伝授するところにあるのではないかと思います。

一方派遣などを続けてきたために、企業人としてのイロハをわきまえていない方も、もしかしたら数名おるやにも感じますが、これは該当者数名だけに個別で対応すればよい話だと考えます。

詳しくは、貴社にお邪魔させて頂いて、ある程度概要を把握してからでないと、断言はできませんが、お問い合わせ頂いた件が、上記範疇の話であるなら、喜んでお手伝いさせて頂きます。

ただし、30名余りのメンバーに対して手取り足取りの指導は、私の役割ではないと思います。私の役割は、下記と考えております。仮に、手取り足取りまで私が行いますと、費用的に馬鹿にならない物になってしまいますので。