質問 |
3D CADは、既に設計技術の確定した、モデルチェンジや、類似・流用設計にには最適だと思う。 |
回答 |
"作って""使って"どうするか?の場面で威力を発揮する手が"仮想試作""仮想試験"
です。物を作る前に、コンピュータ上に物を作って、できる限りの検討(意匠・運動・振動・強度・生産性・整備性・etc)を加えましょう。
またラピットプロトタイピングを用いモックアップの評価の手間を大幅に削減しましょう。3次元CADはこの仮想試作段階での設計者の意図を具象化する道具であり、関係者全員が共通の認識でその設計者の意図を理解し合うツールとしてまず用いられることになります。
しかし、この"仮想試作""仮想試験"、特に"仮想試験"を一朝一夕で実現することは極めて難しいことで、まず不可能と言っても良いでしょう。想試作は、あくまでも設計案のモデル化にしか過ぎません。また仮想試験はその設計案のシミュレーションモデルをシミュレートするだけの話です。
ですからこの仮想試験・仮想試作を実効ある物とするためには、そのモデル化の妥当性や、結果評価の妥当性を評価するためのデータを十分収集し、蓄積・分析・体系化する必要が有るわけです。そして、この様な体勢を実現するためには、積極的な取り組みと、地道な蓄積しかないと言っても過言ではないでしょう。
私が各所で唱えている、設計の品質を画期的に向上させるポイントはここに有ります。"作って""使って"どうするか?の文化をそろそろ見直さなければ成らない時期に来ていると思います。
・・先行する製造業では、この取り組がに大分前より始まっております。