CAE/CAD/CAM CONSULTANT 有泉技術士事務所


旬で、よく売れ、高収益を上げる事が出来る商品開発の押さえどころは




■質問■

私の講演に際して行ったアンケートで、用紙に記載された質問事項の転載を致します。

<質問事項>

お話の中で“旬で、よく売れ、高収益を上げる事が出来る商品開発”をフィジビリティースタディを徹底してと言う下りがありましたが、この辺りをもう少し詳しく説明頂けますでしょうか。

■回答■

幾ら顧客受けし、高性能な商品(製品)を開発しても、その工場出荷原価が利益を出せなければ、企業活動は成り立ちません。

ましてや、幾ら商品仕様が素晴らしく(自分たちの手前みそでは、その様に思っている)ても、自分たちが持っている技術力や技術の蓄積では、その商品仕様が適正期間で、且つ利益の出せる原価で、開発が実現できなかったら、その開発仕様は単なる“絵に描いた餅”で終わってしまいます。

要するに、商品企画段階で、3年後5年後10年後(商品のライフサイクルにより異なる)のマーケットニーズに外れのない商品性と品質を持ち、しっかり利益が出せる製造原価が実現でき、確実に所定の開発期間(なるべく短く)で開発が実現できる技術要件の範囲に、その開発仕様は追い込まれている必要があります。

従来から、多くの製造業における商品開発のスタイルは、ともすれば営業主導となり、ご質問のFS(フィジビリティースタディ)が、十分に行われていないケースがほとんどと言っても過言ではありません。

例えば、既存技術だけの手堅い商品仕様では、市場競争力がないと言う錦の御旗の下、仕込みがされていない技術を無理矢理要求して、結局はその技術開発が巧く行かず、開発期間が大幅に遅延して、市場投入時期を逸してしまった例は枚挙に暇がありません。

販路拡大と言う錦の御旗の下、製造原価を無視した低い販売価格と、高スペック仕様を要求し、開発にはこぎ着けたものの、製品一台あたりに数枚の一万円札を貼り付けて(要するに赤字で)製品出荷を続ける嵌めに陥ってしまっている例。など、私がこれまで各所で行ってきた現状診断では、このような例を驚くほど多くの製造業で見てきました。

そして商品企画段階でのFS(フィジビリティースタディ)の強化は、このような問題を根絶して、“旬で、よく売れ、高収益を上げる事が出来る商品開発”を、実現するための切り札として、私が各所で提案しているわけです。