6月22日設計製造ソルーション展に行ってきたので概要を報告する。
昨年も縮小・減少気味であった3次元CADやCAEのコーナーは、半減に近い寂しい状況であった。これらの商品は、我が国では概ね出回りきった状況なのであろう。
それに比較して勢いがあったのは、やはり3Dプリンタや3次元測定などのブースである。併せて、短期間で試作を請け負う試作部品専業メーカの鼻息も荒く感じた。
常々試作部品の調達短期化を試みてきた私としては、やっと世の中が追いついてきてくれたのだと、感無量の面持ちであった。
ただ注意しなければならないのは、試作部品調達をより早くより安くと、その品質を無視した方向に走ることだけは絶対に行ってはならない。
会場の各所で、中国のこれらのメーカが大きなブースを展開していたが、高品質を目指した製品開発の品質確認用に用いる試作部品に、彼らから調達した部品を重宝がるなど絶対にしてはならない。私の知る限りでも、既にこれらで痛い目を見た製造業が少なからずあるからだ。
しかし、彼らが日本支社を造って我が国製造業に対して積極攻勢をかけていると言うことは、安易な考えで彼らに試作部品を委ねる事実が、我が国に広がりつつあると言うことであろう。
但し、本格的な耐久試験や負荷試験に至る前に、メカの動作確認やスペック確認用途として、一時しのぎ的にこれらの部品を用いることは否定しない。当然の事として、図面通り製造・加工されており、厳しい検査に合格した物である事という前提だが。