CAE/CAD/CAM CONSULTANT 有泉技術士事務所

自社製品の機械のあるべき姿や物理の法則に則った原理原則が把握できていない問題点の解消手段(7月17日の解決方法)



まともな製造業であるなら把握していて然るべき自社製品の、機械のあるべき姿を自分なりにでも良いから把握出来ていない問題点。さらに各要素機器(作業機・動力伝達系等)における、物理の法則に則った機械・機器の原理原則が把握できていない若しくは継承出来ていないと言う問題点を7月17日に紹介した。

そしてこれらの問題点を解消するためには、自己の設計技術力を向上させる以外ない。ここで言う設計技術力とは、設計者一人々の設計技術力も含むが、その多くは組織としての設計技術力を意味している。要するに俗に言われる、継承技術、固有技術に分類される種類の技術である。

そして自己の設計技術力を向上させるために、該当事業部には、“DPD手法の導入による、設計技術力向上”と言う切り口での提案を行なった。

提案の趣旨は、DPD(設計思考展開)手法を導入することにより、物事を筋道立てて論理的に思考できる習慣を定着させる。そしてその結果、機械(開発対象製品各機能装置毎の)の、あるべき姿と原理原則を明確化して、部門として事業としての固有技術を高める。

さらに一連の取組を行うことにより、マーケッティング力・商品企画力を向上させるスタッフの育成や、フロントローディング設計が担える設計者育成をも可能にすることを補足説明した。

具体的な提案内容は以下である。


  1. 機械(開発対象製品各機能装置毎)のあるべき姿と原理原則を明確化して、物理の法則に則った論理的な設計アプローチができる態勢を組織として確立する
    フロントローディング設計を担う設計者を育成する
     
  2. 技術の棚卸し(別途説明)徹底で、的確で外しのない新規技術開発と技術の共有化を図る
    競合他社と互角に戦える開発力を確立する
     
  3. 先人(創業〜現役ベテラン迄)が培った固有技術を発掘し、整理体系共有化し、設計技術の向上を図る
    継承すべき固有技術、ノウハウなどを、探索、引き出し、収集、整理して共有化できる仕組みを用意する
     
  4. 各々に欠落する技術を明確化し、機会を与え、フロントローディング設計を担える人材の育成を図る
    固有技術として蓄積されてきた技術の的確な継承を実現し全体の設計技術向上に結びつける
    自己研鑽を当たり前とする文化を創り、設計者個々が持つ技術の底上げを図る
    若手設計者を中心に、各自に年度一アイテム以上の試験研究テーマを与え、新技術を取得できる機会とする