<前略>
弊社の開発及び設計部署では、他の部門同様に部課制をしいております。また10年以上前から年功序列制を止めて、本人の能力による昇進制度や処遇制度を取っております。
そこで問題になるのが、設計者としての能力は超一流で、且つこれまでの実績も有り余る物があるのですが、マネージメント能力に欠ける者の処遇です。しかも開発及び設計部署で現在残っているベテラン勢の中では、このようなタイプの者が7割近くを占めており、課長より大幅に年上の主任設計員や、部長より年上の主幹設計員が、様々な障害を引き起こしております。
彼らの設計者としての能力が普通で、その実績もたいしたことがない者達であるなら、余り問題を生じないのでしょうが、実力・実績とも自分の上司より優れているとなれば、そのような上司の下でおとなしくその指示に従っていること次第、奇跡と言うことでまずここで軋轢が生じます。一方マネージャ側も、設計者としての十分な実力と実績を持つ先輩を、駒として扱うには多くの場合躊躇があり、両者の関係は極めて微妙な状況に陥っております。
そしてこの設計者として優秀な者達は、その殆どが開発・設計部署若しくは、他部署でマネージャの経験をしており、そこでマネージャ失格の烙印を押された経緯があります。ですからマネージャとして組織を管理させることは、現実的に不可能です。
しかし折角持つ彼らの能力を、最大限発揮して貰うことが、弊社にとっては最もメリットがあり、何か良い方法で彼らを腐らすこともなく、混乱を起こすこともなくうまく運用できることが理想です。
そこでお教え頂きたいのですが、様々な大手企業の設計現場をご存じの先生から見て、どのような彼らの処遇方法、運用形態を取ったらよろしいでしょうか。
<後略>