CAE/CAD/CAM CONSULTANT 有泉技術士事務所

フロントローディング開発態勢を担える人材を短期間で育成したい



■質問■

<前略>

弊社では、この十年来先生が推奨されておられるフロントローディング設計を、導入しようと取組んで参りました。しかしお恥ずかしい話ですが、ルールや仕組みをいくら作っても、実際の設計作業は一向にフロントローディングになりません。

先生の御著書などを拝読すると、「我が国の製造業には、ルールや仕組みを作ったら、目的が叶ったと勘違いする輩が多くおり、これが最悪な事態を招くと」おっしゃられておりますが、まさに弊社の状況は、この最悪の繰り返しだったと思います。

時々の責任者達が、年度毎に目標を掲げ、それを実現すべく、それぞれの思いつきで策定したルールを示し、運用にチャレンジするのですが、数ヶ月すると「やっていられない」と現場から反発を招き、元の木阿弥に戻ってしまう状況の繰り返しでした。そして各年度の総括では、「ルールを作って運用した」「フロントローディング設計態勢が定着した」などと謳われる物ですから、上層部などは、自社のフロントローディング開発態勢は、しっかりうまくいっていると、すっかり誤解をしております。

このような状況下で、小職が来年度から開発部門を見るよう内示を受け、面識もない先生に不躾なお問い合わせをさせて頂いた次第です。

弊社が行ってきたこの十年来の取組みを、冷静に振り返ってみると、明らかに形だけを追ってきた取組みでした。私自身の責任も大きいのですが、設計の質の問題を置き去りにして、仕組み(数字的な結果)だけのフロントローディング設計を追っていたと言えます。

先生がおっしゃられる「フロントローディング設計とは、本当に質の高い設計を実現することにより、手戻り後戻りのない製品開発を実現することだ」という本質部分を、半分意図的に避けながの取組みであったと言えます。

ですから今年度私が打ち出す方針は、この本質部分に迫った取組みを行おうと考えており、特にここで重要になる、フロントローディング開発態勢を担える人材を育成を短期間で実現しようと目論んでおります。

しかし、この十年来うまくいってこなかった取組みのまずさを蒸し返し、何がまずかったかをあからさまにしての取組みになりますので、失敗することは許されないと考えております。

そこで、先生にご助言頂きたいのですが、私の目論見を的確に実現するために押さえなければならないポイントは何でしょうか。様々な製造業でフロントローディング設計を実現されてきた先生のご経験の中から、弊社に似たケースにおいて、特に注力した点、重きを置いた取組みなどをご教示頂けますと、私の目論見がうまく行くのではないかと考えております。

つきましては、先生のご都合次第ですが、今月中に先生の事務所にお邪魔させて頂き、弊社のこれまでの顛末をお聞き頂たうえ、上記ポインでトのご助言を頂けないかと考えております。先生のご都合の良い日時と、その際の費用をご連絡頂けますと幸いです。

<後略>

■回答■



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