<前略>
有泉さんが発信されている一連のコメントを拝読すると、「製造業における人材育成には育てようとする人材のポテンシャルを的確に把握して、それぞれに合わせた育成を行う必要がある」と申されております。
またそのポテンシャル評価は、「個々の人材に面談の上仕分けを行う」と申されておりますが、具体的にどのような視点で、どのような評価基準に基づいてその仕分けを行われるのでしょうか。
<後略>
まず言葉尻の問題ですが、私どもは支援先製造業の人材育成に際して、“人材仕分”なる行為は、行っておりません。あくまでもそれぞれの対象部門や事業部門の、新商品開発なり設計業務なりの改革改善を目的とした、“人材の棚卸”作業であり、またそれに伴って必須となる人材育成を目的とした“人材育成カルテ“作りの作業です。
人材棚卸最大の目的は、3年後、5年後の改革実現を行うために、必須となる改革を担える人材が存在するのか、若しくは短期間で育成できる人材が存在するのかを把握するところにあります。できもしない改革計画を客先に提示しても、そのような提案は、客先に取っては、絵に描いた餅の提案でしか過ぎないからです。
その他人材のポテンシャルを的確に把握した“本当に実現可能な改革実行計画”を立案する為にも、的確な人材ポテンシャル把握が必須となり、上記“人材の棚卸”の作業となるわけです。
さらに、これまで支援を行ってきたほとんどの客先では、関係者全体、特に若いエンジニア達のポテンシャル底上げを行う必要がありました。しかも可能な限り短い時間で、彼らを育成する必要がありました。このために、対象者一人一人の育成カルテを作成し、それぞれの素養や、現状のポテンシャルにあわせた最も合理的な育成計画を個々に作成して、育て上げる手段を取って参りました。
これらの取組が私が申す“人材の棚卸”であり、“人材育成カルテ”作成の取組です。
以下に、私が“人材の棚卸”や“人材育成カルテ”作成を行う際に用いる、能力把握シートとその把握例を図1、図2として添付致しますので参照下さい(図2は、会員以外の方には閲覧できませんが悪しからず)。
能力把握例(人材ポテンシャル評価例)