これからCAEに取り組まれる方、取り組み始めた方へ!

"聞き上手が技取得の最も近道"


昔からのことですが、CAEに取り組もうとされる人々が最初に突き当たる壁は

誰に聞けば良いのか?
どのように聞けば良いのか?

    

「解析の専門家と呼ばれる人たちが社内にいるのだが、中々相手にしてくれない!」
「解析屋の言葉は設計と違う言葉を使っていて、こちらの言葉を理解しないし何を言っているのか良く分からない!」等私もその仕事上良く聞く言葉です。
しかし本当にそうなのでしょうか?

そこで私の昔話を・・・・・

私もその昔初心者のことも有りました、その当時国内には学校の先生くらいしか聞く人もおらず、又実務の分からない先生たちでは、ほしい答えを得る前に開発が終わってしまうようなありさまで、はっきりいって役に立ちませんでした。(下で記しますが、私の聞き方が恐らく悪かったためだったのだろうと後で反省しましたが)

そこで当時在籍していた会社の技術提携先(米国)で先行してFEMを活用していましたので、上司を通しアドバイスをしてもらう話を付けてもらい、TELX(未だFAXも無い時代)で質問を出した訳です。
そうすると最初のうちは、「おまえのやりたいことが解らない、一体何がやりたいのだ?」との返事が帰ってくることが殆どでした。そこで良く考えてみると、当時新入社員に毛が生えた程度の私ですから、自分たちが担当している製品メカニズムや設計の意図、さらにはその製品に関わる工学的知識などを殆ど理解していない ことに気づいた訳です。

FEMと言うおもちゃを与えられ(私の場合は自分で探してきたのですが)、それを扱うことにのみ気に取られ、肝心な目的をすっかり忘れていた訳です。しかし周りにFEMなど解る人がおりませんので、私のやりたい放題だった訳です。しかし先の”一体何がやりたいのだ”の言葉を繰り返されることで先の自分自身の問題点に気づかさせられた訳です。
以後は、先輩設計者に充分相談の上、まずどの機械のどの装置について、この様な場面での、どのような恐れに対し、何が知りたい。を明確に示し、その上で現在自分の持つFEMのスキルでは、この部分が、どのようになってうまく行かない。という風に質問を投げかけるようになり、それ以降、痒い処に手が届くと言っても良いくらい、あらゆる場面を想定した具体的アドバイスを貰えるようになりました。そうすると、加速度的に私の技も伸びる事になり現在に続いている訳です。本当に設計に役に立つ解析技術を会得(一応自分ではそう思っている)で来たのも、このきっかけがあったからだと思っております。

"上手に質問すると恐らく多くの人が聞きたいことを、聞きたい以上に答えてくれます。"

今すぐ実践してみませんか!